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『 夏の終 』
安居は過ぎたと 蝉は鳴く とうに 鈴の虫が鳴いていて 貴女の寝息に合わせるように
ひとり煙をふかす僕は 馨香に
一切を断じるは こんなにも簡単なのかと 思わせてくれるよな その空間で
一切も捨ててなお こんなにも求めてしまうのは 何故だろうか? 考えても仕方ない
「最終の日を」 求めているなら これほど簡単な話はない 「今、貴女を」
「愛とはなにか?」 問われようとも
応えるなら
安居には 到底も 及びそうもない
それほど狂った 夜の静寂に
響いた貴女の 鳴き声が聴きたくて
無常に堕ちていく
到底たどり着けはしない
果てながら その果てを見つめている
今日もまた その鈴の音を聴いている
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2020/09/07-03:13..No.[246082] p7563119-ipngn34901marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp
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